もはある日記

岡山県の西端で、英日翻訳をしています。ここに「も」ステキなもの「は」いっぱい「ある」よ!

本へのアンテナを高める、自分の本棚を拡張する

仕事柄、本を読まねばならない。

急に、XX について調べなきゃ!と資料を探すこともあるし、もっと長期的な視点で、5 年後にこういうスキルを付けているためには…みたいな動機から勉強することもある。

本に限らず、Web 上のドキュメントでも、動画でも、情報が手に入るのなら何でも良いのだが、今のところ、本に頼ることが多い。

 

というわけで、「読むべき本をどうやって見つけるか」、「どの本を手元に置いておくべきか」などが日々の関心事になっていて、いろいろ試行錯誤している。

 

そのなかでこの本を読んだのだが、上述の悩みに関していろいろと示唆が得られた。 

わたしが知らないスゴ本は、 きっとあなたが読んでいる

わたしが知らないスゴ本は、 きっとあなたが読んでいる

  • 作者:Dain
  • 発売日: 2020/04/30
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 

本書では、書評ブロガーである著者が、スゴい本と出合うためのヒントをびしっとまとめてくれている (本の読み方や、スゴ本の紹介もあったけど、そこは私の関心外)。

読書好きならなんとなーく感じているであろう手法を、具体的に実践できるよう明確に言葉にしてまとめてくれてあるのがありがたい。

書店や、図書館や、読書会など、本にまつわる場所へのアクセスが良いことが前提になっている感じがあって、地方じゃそう簡単にはいかないよ~~~な点もあるのだが。

 

本書を読んでいて自分に役立てたいと思った点を以下に紹介する。これ以外にもいろいろとアイデアが載っているので、少しでも興味があればぜひ読んでみてほしい。  

読むべき本を見つけるヒント

 本を探すのではなく人を探す

効率的に本を探すには、好みや関心が似ている人を探すこと。その人がオススメしている本は自分にとって役立つ本である可能性が高い。

そのような人を探す場としては、ざっと以下のような感じ。

  • 書店の売り場: その分野に詳しい店員さんがいるかどうか? ポップなどでチェック。
  • 雑誌や新聞の書評: 自分が関心を持った本を紹介している人は他にどんな本を紹介しているか?
  • 読書会・オフ会: 自分と関心の似ている人を探す。業界の勉強会やイベントなんかで知り合いを増やすのが良いかも。
  • SNS: ブクログ読書メーターが便利。関心のある本にレビューを寄せている読書家が、他にどんな本を読んでいるのかをチェックできる。

図書館を活用する

 書店にはたくさんの本が並んでいるが、読むべき本は図書館にある可能性が高い、と本書は指摘している。書店に並ぶのは新刊(がほとんど)であり、しばらく前に出版された本も含めて探すなら図書館、というわけ。

さらに図書館を活用するヒントは…

  • カウンターまわりをチェックする: カウンターまわりには、「誰かが予約して貸し出されるのを待っている本」「返却されたばかりの本」が並んでいる。つまり、誰かが読む価値を認めた本だ。さらに、関連した内容をまとめて借りて、返す人も多いので、自分の興味を引く本を一気に見つけることができるかも。
  • 背表紙のゆがみをチェックする: その本を読んだ人(時間)が多いほど、その事実は背表紙に表れる。

さて、本書は読書に関する金言がたくさん載っている。図書館に関するもので私のお気に入りは、これ。

「わたしの図書館」は、自分のホームベースとなる図書館(ホーム・ライブラリー)なのだから、好きなジャンルの棚ならすべての本をチェックしよう。自分の書棚の延長がそこにあると考えよう。家に本を置く場所がないから、ここで専門の司書さん込みで保管しているんだという妄想にふけろう。(60 ページ)

 自宅の本棚と図書館の本棚(さらには書店の本棚)は相互補完的な存在であるのだと、再認識。最近は Kindle も使い始めたので、手を伸ばせばすぐに手に入る本が一気に広がった気がしている。