もはある日記

岡山県の西端で、英日翻訳をしています。ここに「も」ステキなもの「は」いっぱい「ある」よ!

カルチャーセンターおひっこしあれこれ。

ここ何年も地域の (といっても自宅からは 1 時間はかかる) カルチャーセンターで某外国語会話の講座に参加していたのですが、先日そのカルチャーセンターが閉鎖になりまして、しばらくの間講座のお引越し先を探してあれこれ活動していました。

ということで今回は外国語会話講座お引越しのためにやったことのまとめです。

背景・課題など

カルチャーセンターが閉鎖になったのは前述のとおりですが、状況をもう少し詳しく説明します。

対面で講座を続けたい

今どきオンライン開催に移行することもできるのですが、生徒一同、今後も対面でやる、ということになりました。

パソコンが苦手な人が多い地域のコミュニティを作りたいから。

 

個人的な理由としては、参加者が特定の地域の人に限られる外国語会話講座だと、近所の民族料理店の話題や珍しい輸入食品の話題など、地域を問わず参加できるオンライン講座とは違ったトピックで会話ができるのが面白い、と思っています (私はよく転居をするので、こういった講座を情報収集や知り合い作りに使わせてもらっているという理由もあり、対面講座が好きです)。

外国語会話講座に限って言えば、災害などが発生したときに地域の外国人をサポートできる人材が集まったグループともなるので、対面でやる意義は大いにあると考えます。

講座引越しの調査・手続きは生徒が中心に

ということで、講座の引っ越し先を探すことになりました。

カルチャーセンターなどで講座を開講する際には大抵、契約が必要になるものです。報酬や手数料に関するこまごまとした交渉なども。

しかし、契約や交渉事は非ネイティブにとってはなかなか難しいもの (たとえ日常生活で困らないレベルに日本語を習得していたとしても)。

引越し先がスムーズに確定しないと、講座が自然解散してしまう可能性があったので、外国人である先生に代わって生徒が情報収集や交渉を主体的に進めることになりました。

地方ならではのカルチャーセンター事情の悪さ

通っていたカルチャーセンターが閉鎖する事態は、実は 2 年前にもありました。そのときは講座の先生と生徒ごと難なく別のカルチャーセンターに移動できたのですが、二度あることは三度ある…かもしれず、次はなるべく長く利用できそうな施設に行きたいと生徒一同思ったのでした。

しかし、カルチャーセンターが次々と閉鎖されていることからわかるように、この地域にはもうカルチャーセンターの選択肢がほとんど残っていない。そこで、カルチャーセンターにこだわらず、貸会議室、コワーキングスペース自治体が運営する公民館・交流館も候補にしました。

引越し先の選定基準

引越し先を探すにあたって重視したのは以下のポイントです。

立地

アクセスしやすいか、これまでの施設に近いか。これまでのカルチャーセンターから離れたところだと、通えなくなる生徒が出てくる可能性がありました。

設備

ホワイトボード、プロジェクター等、普段講座で使っている道具が用意されているか。

月謝・講師報酬

生徒が支払う月謝と講師が受け取る報酬がどのように変化するのか。

カルチャーセンターの場合、生徒が支払う月謝から手数料が差し引かれて講師に支払われています。月謝は他の講座の相場に合わせてカルチャーセンターから指定されたり、講師が希望する報酬から逆算して決められます。

貸会議室や公民館で開催すればカルチャーセンターのような手数料が発生することがないので、その分月謝を下げたり、報酬を上げたりできる可能性があります。とはいえ、それも部屋や設備を借りる際にかかる費用しだいです。

契約条件

カルチャーセンターの場合は条件が公開されていないことがほとんどなので要問合せ。

貸会議室、コワーキングスペース、公民館の場合、商用利用可能かどうか。施設 (特に自治体運営の施設) によっては、有償のイベント (入場料を取る講演会など) を禁止している場合があります。

部屋の予約が何か月前からできるか、希望する曜日や時間帯が他の団体とバッティングしていないかも要調査です。

集客

講座を続けていくには生徒の存在が不可欠です。最初は生徒数が充足していても、時がたつにつれ、いろいろな事情で参加できなくなる人も出てきます。新しい生徒に加わってもらうための集客活動に施設のサポート (チラシの掲示や配布 etc.) を得られるかがポイントです。

それぞれのメリット・デメリット

調査した内容を (主観を交えつつ) ざっくりまとめるとこんな感じです。

  カルチャーセンター 貸会議室/コワーキング 公民館
立地  △  〇 
設備 ◎   〇  〇 
月謝・講師報酬 〇   〇  
契約条件 △ 
集客

立地

カルチャーセンター: △ 近隣施設が立て続けに閉鎖されたため、遠方にしかない。

貸会議室: 〇  主に街中。アクセスがよい。

公民館: ◎ 住宅地にもあり、選択肢豊富。

設備

カルチャーセンター: ◎  音楽室や調理室もあり、習い事に最適。

貸会議室: 〇  ホワイトボード、プロジェクターなどビジネスに必要なものは揃っている。

公民館: 〇 施設によって異なるが、ホワイトボードまたは黒板は大抵あるようだ。音楽室や調理室など特別室が用意された施設もある。

月謝・講師報酬

カルチャーセンター: 〇 契約次第。これまでカルチャーセンターで講座を開いていたときと、費用的に大きな変化はなさそう。

貸会議室: 〇 施設によるが、1 部屋あたり 1 時間 数千円~ のような料金体系なので、生徒数が少ないと 1 人あたりの負担額が高くなる (が、カルチャーセンターの手数料のことを考えるとそれほど大きい負担ではないかも)。

公民館: ◎  地域住民は無料~格安で借りられる。駐車場も無料な場合が多く、車で来る人にはメリットが大きい。

契約条件

カルチャーセンター: 〇 要問合せ。希望した曜日と時間に定期開催できるか (既存の講座とバッティングしておらず、講義室が空いているか) と、祝日や講師の都合などで開催日時を変更したい場合に柔軟に対応してもらえるかは運営団体により異なる。

貸会議室: ◎ 利用料を払えば大きな制約はない。

公民館:  △  商用利用不可 (または、商用利用する場合は利用料が発生するなど制約がある)。施設の予約が 2 か月前~ とある程度近くならないとできない点もカルチャーセンター/貸会議室より使い勝手が悪い。

集客

カルチャーセンター: ◎ センター制作のチラシ、Web サイト、掲示板、メールなどで積極的にしてくれる。

貸会議室: △ 依頼すればチラシを置いたり掲示したりしてもらえる…かも。

公民館: 〇  掲示板へのチラシの掲示、公民館利用団体リストへの記載など。貸会議室よりは広くリーチできる。

現在の運営

さて、いろいろと調べた結果、最終的にどうしたかというと…立地と費用的なメリットが決め手で公民館で開催することになりました。

 

商用利用不可という条件があったのですが、公民館に詳しく確認したところ、生徒が同好会を作って施設を借り、先生を呼ぶという形にすれば、月謝を支払っていても商用利用には当たらないそう (逆に、先生が施設を借りて生徒を募るという形は NG)。ということで、公民館の利用団体として同好会を登録し、講座を開催できるようになりました。

 

カルチャーセンターで開催していたときとは異なり、施設を予約したり、月謝を取りまとめたり、講座の日時変更があれば連絡を回したり…といったことは生徒がやらなければならないのですが、今のところみんなで分担してうまく回っています (それほど面倒な作業はないし)。

 

ちょっと意外だったのは、公民館の集客力でしょうか。

公民館利用団体リストへの記載が効果ありなのか?早速新しい仲間が加わりました。カルチャーセンター利用者とは別の層にリーチできているのでしょうね。