もはある日記

岡山県の西端で、英日翻訳をしています。ここに「も」ステキなもの「は」いっぱい「ある」よ!

病気を公表するべきか否か

病気の診断が下ってから悩んだことといえば、病気のことを誰にどの程度伝えるか?ということ。家族にもろもろ伝えるのは当然として、取引先や友人には? SNS では? 

 

そもそも、健康に関する情報は「個人情報」であり、あまり公表しない方がよいのでは? という認識を持っていました…が、Twitter などを見ると、自分の患っている病気のことを公開している人が多数いらっしゃって、そんなにあけっぴろげでいいの!?と驚いて、「個人情報」についていろいろと考えることになりました。

 

「個人情報」とは何なのか。

個人情報保護法では「生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他…」と定義しています。この法律によって、事業者が個人情報を収集する際には目的を明示して、本人の同意を得なければならなくなったのですね。事業者は、同意を得た目的以外では個人情報を使用できない (= 悪用できない) ようになりました。

この法律が成立した背景には、デジタル化が進んで個人情報の収集が容易になったこと、収集した個人情報の悪用の増加 (詐欺など) などがあります。このような状況下で、個人情報を収集する事業者と提供する個人の双方が慎重になっていったものと思われます。

では、個人は自分の個人情報をどのように扱えばよいのでしょう。思うに、健康に関する情報は提供 (公表) しないなどと単純に決めてしまうのではなく、個人情報を提供する目的とリスクを考慮して、提供するかどうか、どのように、どの程度提供するかを判断することです。

 

病気を公表することで考えられるリスクと言えば以下のようなことでしょうか。

  • 就職・仕事での不利益 (健康な人よりも不利になる、重要な仕事を任せてもらえないなど)
  • 結婚での不利益 (遺伝する病気や、結婚後の暮らしでサポートが必要な場合は忌避されそう…)
  • 人間関係の不利益 (深刻な病気だと人間関係がぎくしゃくしちゃう?)
  • 壺 (治療が難しい病気であるほど、高い壺を売りつけられるらしい…)

 

私の場合は手術をすれば元気になる病気なので、上記の懸念はほとんど当てはまりません。ただ、生殖機能に関することではあるので、未婚だったら少し公表をためらったかも、とは思います。

 

でもって、なぜあえてブログや SNS で公に「子宮筋腫で手術してきたよ~~~」と書いているのかというと。病気が分かってショックを受けているときに、既に治療をして、あるいは闘病中で情報発信している先人にいろいろと励まされてきたことが大きいです。治療は?お金は?仕事は?とさまざまな不安があるなか、わりと何とかなっている人たちの日常を覗くことで、気持ちを落ち着けることができました。

今後もたまに病気のこと、治療のことをブログや SNS に書いていくので、今後の人の参考になれば幸いです。