美容院に行くと、美容師ってなんだか、翻訳者に似ているなーとよく思います(まぁ、職人全般に言えることかもしれませんが)。
例えば、
- 個人のスキルが重要
- 労働集約型
- (顧客から見ると)実際に頼んでみないとサービスの質がわからない
- 修行した後独立する人が多い
- 一度決めた単価を上げづらい
- 継続的なスキルアップ、業界トレンドのキャッチアップが重要
などなど…。
なんだか、自分の悩みを書き連ねたみたいになってしまいましたが(笑)
というわけで、ヘアカット時には、今までどうやって修行してきたんですか? なんてお話を聞くと、なるほど参考になる~なんてアイデアが得られることがよくあります。
先日、このような本を見付けました。
著者が美容業界の経営者1000人以上に会って言葉を交わした経験から、美容業界の人材育成法についてまとめた本で、いろいろな美容室の事例が登場します。
前述した悩み事は翻訳者でも美容師でも同じようで、各美容室でどのようにその課題を解決しようと取り組んでいるのかが紹介されていて、そのソリューションは美容業界にとどまらず、翻訳業でも生かせそうなのです。
この本を通じて、美容業界が翻訳業界に似ている点が他にも見つかりました。
それは、
- 少人数のチームが協力して働く仕事である
(美容院では、スタイリストがカットを担当しアシスタントがシャンプーやドライを担当することで、サービスを効率的かつ効果的に提供できます。翻訳業務では、翻訳者、チェッカー、DTP、コーディネーターなどの連携で効率化・高付加価値化が図れます) - 言語化が難しいナレッジを分析して共有する文化がある
(勉強会やセミナーなど、業界レベルや社内レベル)
という点です。
世の中、スキルアップや人材育成の本は数ありますが、この本は翻訳者・翻訳会社の仕事にも生かしやすいアイデアが見つかってオススメです!