もはある日記

岡山県の西端で、英日翻訳をしています。ここに「も」ステキなもの「は」いっぱい「ある」よ!

読書:『性格診断ブームを問う』

カレーリーフ、そろそろ咲きそうです。

カレーリーフの蕾

さてさて、今回読んだ本はこれ。

性格診断ブームを問う 心理学からの警鐘 (岩波ブックレット)』。

ここ数年くらい、MBTI という文字を SNS や若い世代向けの雑誌やらで見かけていて気になっていた(でもって、MBTI?の診断結果をプロフィールに載せたりするのはなんだかなぁと思っていた)。

 

性格診断や相性診断的なものはいつの時代も人気がある気がする。

 

私が子供のころは、どうぶつ占いが流行っていた。血液型占いが好きな人もけっこういたよね?

個人的には誕生日や血液型だけで性格や相性がわかってたまるか、と冷めた目で見ていた。

 

じゃあ MBTI は?

 

SNS で流れてくるポストに診断できるリンクが記載されていたので試してみると、なるほど、就職試験のときにやる適性検査みたいな質問に答えていく形式の診断であった。

就職試験では適性検査の結果がどうだったのかを教えてもらえないけれど、ここではすぐに分析結果が見られるのが良い。

といっても、その分析結果に書かれていることは質問に対する答えを言い換えていい感じに編集しただけって感じなので、「知ってましたが?それで?」なのだけど…。心がもっと若ければ面白がれたのか?

 

 

…とまあ、私と MBTI の関わりはそんな感じ。

なんで流行っているのか、学術的に見てこの結果を信じてよいのか、などなどよく分からなかったので本書を読むに至ったのでした。

 

本書を読んで結論を言えば、流行っている MBTI は似非のものであり、本来の MBTI は自己理解と自己成長を促すツールとして作られたもので、専門家のサポートを得ながら活用していくものらしい。

 

人を特定のタイプに分類してしまうと、そこから偏見や差別が生まれるのには注意したい(血液型占いでも、あの血液型はこういう性格だからこういった仕事は向いていない…とかありましたね?)。

今現在特定の傾向がある(例えば、極度に内向的であるとか)としても、将来的には変わるかもしれないし、内向的な人でも必要に応じて外向的にふるまうことだってできるのだから、分類結果だけで(流行りの似非 MBTI  はたったの16分類!)その人のことがわかったようになるのはちゃんちゃらおかしいよねぇ。

 

 

そういえば、管理職研修的なもので「性格診断」が取り上げられたことがあった。

部下や同僚、顧客とのコミュニケーションを円滑にするためにどのような手段を取れるか?というのが主題。

 

たとえば、部下にやる気を出させるために上司ができるのは、褒めるのか、難しい課題を与えるのか、仕事の意義を説明するのか、あるいは他の方法があるのか。

経験の浅い管理職は使える方策のバリエーションが少ないし、経験が長い場合でもいままでうまくいった方法ばかりに頼りがちだったりする。

 

ある個人を特定のタイプに押し込めて、その人そのものではなくそのタイプを見てしまうことには問題があると思うが、自分とは違う価値観で動く人がいるというのを改めて意識するという点では性格診断はなかなか有益だった。

 

何かプロジェクトを進めるにしても、「とりあえずやってみる」というタイプと「まずは詳細なデータがほしい」というタイプが組むとなかなか大変だ(経験がある)。

「とりあえずやってみる」タイプの上司でも、「まずデータ」な部下を動かすためには少し譲歩して現在わかっている情報を部下に渡すのかなー。それができるのがシゴデキ上司ってやつか~?