GW ということで (?)、少しゆっくり本を読む時間が取れたり、取れなかったりしています。
最近読んで収穫のあった本はこちら。『やりたいことがさくっと実現する インバスケット的「根回し」仕事術』!
仕事の「根回し」というと、上司や関係部署への工作活動…という意味で使われることもありますが (特に、そういった工作を指す場合に「根回し」という表現が好まれそうですが)、本書ではもっと幅広く「報・連・相」全般を根回しととらえているようです。
根回しの相手は、上司、部下、取引先などさまざまで、そのシチュエーションも、仕事をスムーズに進めるため、失敗したときの被害を最小限に抑えるためなど多種多様です。
特に、読んでよかったなぁと思えた点は 2 つです。
1 つ目は、幅広く応用できそうなこと。
本書は、主に会社で働く人の事例を基に、ケーススタディ形式で話が進んでいきます。
しかし、本書で紹介されている根回しが効果を発揮するのは会社員だけではありません。こういうシチュエーションは家族内でも発生するよね、個人事業主と取引先の間でも発生するよね、と思える事例が多々登場するのです。
たとえば、大きなトラブルが発生したとき。本書では、自分だけで解決しようとせず、まずは上司にトラブルを報告するよう勧めています。そうすれば、上司の助けが必要になったとき、スムーズにサポートを受けられ、被害を最小に留められるのだそう。トラブルはフリーランスの仕事にもつきものです。家族の体調不良や、パソコンのトラブルで納期に遅れそう…、そんなときはまず取引先に状況の報告を、というのと一緒ですね。
休暇を確実に取るための根回し事例もとっても「あるある!」で参考になりました。同僚や顧客から連絡がきて休暇を邪魔されることのないよう、前々から周知+不在応答の設定&休暇の前日にはメールをしなくてもよいように仕事を進める (休暇前日にメールをすると休暇日にメール返信が来ることが予想されるため) など。これだけ手を打てば、かなり安心して休暇を取れそうです (それでも連絡してくる人は連絡してくるのですが…)。
根回し (or 報・連・相) のやり方を集中的に学ぶ機会はほとんどありません。
やり方がまずければ上司が多少指導してくれることもあるかもしれません。しかし、大抵は自己流で試行錯誤したり、上手な人を見て盗まなければならなかったりで、体系的に身に付けるのは困難です。
その点、本書ではケーススタディを通じて、いろいろな根回しの型をわかりやすく、まとめて知ることができます。
新社会人の頃にこの本を読みたかったなぁ、と思いつつ、今読んでも自分に生かせる知識が詰まっていました。
仕事をうまく回すために、もっとうまいコミュニケーションの方法がないかな? と考えている方にお勧めです。