もはある日記

岡山県の西端で、英日翻訳をしています。ここに「も」ステキなもの「は」いっぱい「ある」よ!

みんな唯一無二なのだ

うちの犬は保健所から来た。

 

名前はちびちゃん。

我が家の犬は代々「ちびちゃん」だ。もう何代目のちびちゃんになるだろうか (ちなみに、先代、先々代…は野犬だったらしい)。近所の人も心得ていて、みんな「ちびちゃん」と呼ぶ。

もしこの名前が「しろちゃん」だったりしたら、白色の犬しか我が家の犬になれなかったかもしれない。ちびちゃん。どんな犬にも付けられる、使い勝手のいい名前だなぁ。

 

ということで、我が家には何匹もの「ちびちゃん」がいた。

折に付け「ちびちゃん」のことを思い出すとき、名前が一緒で紛らわしくないだろうか?

答えはノー。

家族みんな、それぞれの個性的な「ちびちゃん」を記憶しているのだ。

 

では、一番最近まで我が家にいた「ちびちゃん」のエピソードをいくつか。

ちやほやされるのは好きだが、人間には別に興味ない

ちびちゃんは人間が好きだ。特に、撫でてくれる人間が好きだ。

我が家は田舎なので庭が広く、ちびちゃんは長い紐でつながれて庭で自由に過ごしている。

一番ソワソワする時間帯は朝と夕方。小学生の登下校時間には門のところでスタンバイしてみんなに撫でてもらうのだ。

郵便や宅配の人が来たときには、撫でてもらえるまでまとわりつく。

「ちびちゃんに挨拶しないんですか?ちびちゃんのこと見えてませんか?」

 

ある程度撫でてもらうと満足して去っていく。日本犬らしいドライさ (?) である。

同居家族であってもそれは同じで、一緒に過ごす時間が長くても、仲良し度が高まるわけではないようだった。

撫でてくれそうな人に寄っていく犬であった。

食事、そんなに好きじゃない

エサがあれば即食べる!みたいな犬が多いのではないかと思うのだが、ちびちゃんは全くそんなことはなかった。

エサを出しても食べない。

1時間くらい放置して、まだ残ってるなー、と思ったらフリカケをかけてやる。

それでやっと食べ始める。

食べている最中、食器をひっぱってちょっかいをかけると、すぐに食べるのをやめてしまう。

普通、エサを防衛したり、唸ったりするものじゃないの?

 

こんなことが何年か続くと、鳥や猫にエサを狙われるようになる。

あの時間帯にあそこに行くと食べ物がある!って学習されちゃうんだよね。

ある日お昼寝していたときのこと、チュンチュンチュンチュンチュン!!!とうるさく鳥が鳴いていると思って起きたら、犬の食器に鳥がたかっていた。

犬小屋には入らない

ちびちゃんはいつも庭にいる。

庭が広いので、あちこちに犬用の休憩スペースが用意されている。

犬小屋は 2 つ。甘やかされている。

日避け、雨避けになってくれるのだけど、ちびちゃんは入らない (小さいときは入っていたかもしれないけど)。

かといって、犬小屋が無駄になったわけではない。

高床式になっていたので、床の下に潜り込んで使っていた。

土の上の居心地が良かったのかも。

布 (状のもの) の上が定位置

庭にはいろいろな場所がある。土、草、砂利、コンクリート…。

ちびちゃんのお気に入りは布の上だった。

お古の座布団やブランケットをもらっては、その上を定位置にしていた。

やっぱり、ふかふかしたものの上が最高だよね!

 

普通、自分の臭いや飼い主の臭いが付いた布を好みそうなものだけど、布だったらなんでも良かったらしい。何なら、目新しい布に興味を惹かれていたちびちゃん。

 

ある日、我が家の外壁を塗り直すためにペンキ屋さんがやってきた。

ペンキ屋さんは大きな布をいくつか携えていた。

意図しないところにペンキが飛ばないように外壁を養生するためだ。

ちびちゃんは、ペンキ屋さんがちょっと目を離した隙にその布の上に座ってしまった。

ペンキ屋さんは大変驚いていたが、布を引き裂くわけでもなく、仕事を邪魔するわけでもなく、ただ布に座って寝たり周囲を眺めたりするだけだったので「とっても気立てが良い犬だねぇ」と言って、我が家で作業をしている間ずっと、その布をちびちゃんに貸してくれた。ちびちゃんは終始、機嫌がよさそうだった。

トンネルにビビる

ちびちゃんは大変ビビり屋である。

動物だもの、本能的に怖い物はいろいろあろう。雷とか。

散歩で新幹線の高架下を通ることがあるのだが、そこはとてもよく音が響く。

ちびちゃんはそれにビビる。大体毎回ビビる。しかし毎回果敢にトンネルに挑んでいく。

怖かったら避けてもいいのに、変な奴。

小さなトカゲにもビビる

ちびちゃんはトカゲも怖い。

どう怖がるかというと、トカゲを見つけると動くのをやめてしっぽが下がる。

犬って普通、トカゲとかヘビとかに果敢に立ち向かっていくものじゃないの?

変な奴ー。

大変かわいそうなことに、我が家の庭にはトカゲとかヘビが普通に生息しているんだよな…。

虫には強気

こんなビビりなちびちゃんであるが、唯一強気に出られる相手が存在する。

虫だ。

具体的にはミツバチとか、Gとか…。

仕留めたヤツらを犬小屋にコレクション (?) していたりする。

飼い主は虫が嫌いなので、見て見ぬふりをする。

そのうち、虫はいなくなっている。アリか何かに持っていかれているのかなぁ。

絶対トイレは庭で!

ちびちゃんの一番素晴らしいところ。

それは、教えられてもいないのに、トイレは庭でと決めているところ。

自分でトイレは庭のココ!と決めて、ずっと貫き通していた。

散歩中に粗相をしたことが一回もなく、飼い主としてとても楽をさせてもらった。

散歩中、帰宅拒否をすることがたびたびあったが、トイレに行きたくなったら家に帰る。ちょろいやつだ。

 

若いころは外飼いだったが、齢をとってからは土間に入れてもらうようになった。

脚が弱って、立つのも精一杯、プルプルするようになっても、トイレは外!だった。

したくなったら鳴いて飼い主を呼び、庭に出してもらう。

「鳴く=外に出たい」では必ずしもなくて、飼い主がちびちゃんの要望を理解できないこともあったけれど…。

 

このころは一日のほとんどを寝て過ごしていたね。

呼んでくれてありがとう、うれしかったよ。

 

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