ここ半年くらい『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』というリズムゲームをプレイしています。
リズムゲームをプレイしていくと、経験値が溜まって、初音ミクとオリジナルキャラクターが登場するストーリーが読めるという仕組み。
で、このストーリーが面白い!キャラクターはそれぞれ、バンドを結成したり、ライブイベントをしたり、アイドル活動をしたり、MV を作ったり、演劇をしたりと、音楽にかかわる何らかの活動をしています。その活動は順風満帆ではなく、誰もが大きな目標や悩みを抱えています。そこで、目標達成や悩みの解決に向けて努力する姿を応援したくなるし、キャラクター同士が協力して取り組む姿にほっこりするのです。
登場キャラクターの中には、作詞を担当する子が何人かいます。ストーリーの中では、作詞がうまくできなくて悩むこともしばしば。
そこで、実際の作詞家はどうやって作詞しているの~?と読んだのが『作詞入門 〜実例で学ぶポイントとコツ』です。
『プロジェクトセカイ』のストーリーでは、作詞の技術的な部分が取り上げられることはありませんが、本書ではメロディーの区切り方、メロディーへの言葉の乗せ方、韻の踏み方など、言葉の選び方以外の具体的な方法が説明されていて、作詞を全くしたことがない身としては、目からウロコでした。作詞の方法をここまで言葉で説明できるとは。
翻訳者目線で読んで面白かったのは、歌詞訳と訳詞に関するこぼれ話です。
訳詞というのは、原曲に合わせて歌えるように訳した詞のこと。最近では、アナと雪の女王の「Let It Go」が有名ですね。
本書の著者は K-POP の歌詞を提供していることもあり、K-POP の訳詞に関するお話が。K-POP の訳詞ではリップシンクに加え、韓国語話者が苦手とする音を使わない、という制約があるのだとか。確かに、K-POP は K-POP アイドル本人が日本語バージョンを歌ってますものね。それだけ制約があるうえに、元の詞の意味を生かした訳詞を作るとは、ハードモードですわ。。。
この本を読んでいて、自分も今後歌詞の訳を頼まれることがあるかもな? と想像してしまいました。エンタメは専門外なのでそんなことはないかも…ですが、わりとなんでもアリ、無茶振りをしてくるクライアントもいるものなので、備えておくに越したことはないですね…
そうそう、海外のアニメファン界隈ではアニソンを現地の言葉に翻訳して歌う fandub という文化があります。そういうファン活動を見ていると、趣味として海外の曲の訳詞をしてみるのも面白いだろうなーと感じます。