もはある日記

岡山県の西端で、英日翻訳をしています。ここに「も」ステキなもの「は」いっぱい「ある」よ!

その仕事のモヤモヤの名前を見付けよう

体調不良のとき、原因がわからなくてどうしたものか、というときは不安ですが、ひとたび診断がついて、病名がわかれば、なるほど、これからはこうやって治療してばいいのね、と少しは安心するでしょう。

それと同じで、何か困りごとがあるのだけど、それをどう表現したらよいのかわからない、他の人に伝えるために何とか簡潔にできないだろうか、という状態は、なんとも宙ぶらりんな気がするものです。

 

 今回紹介するのは、そんなモヤモヤを解消してくれるかもしれない 1 冊。

本書は、「見たいものだけ目に入る」(選択的注意)、「できない奴ほどうぬぼれる」(ダニング・クルーガー効果)、「教えることは学ぶこと」(デールの学習法則)、「みんなに合わせるのが無難」(社会的証明)、「中断されると気にかかる」(ツァイガルニク効果)、「挽回しようと深みにはまる」(サンクコスト)、「得をするより損を避ける」(プロスペクト理論)、「無能になるまで出世する」(ピーターの法則)、「正直者が馬鹿を見る」(囚人のジレンマ)…など職場や社会で遭遇するあるある!な状況の名前を教えてくれます。その数、69 項目 150 種類。いずれも、経営学、経済学、社会学、心理学、認知科学などの用語です。

各項目の解説は 2 ページとコンパクトですが、名前がわかれば関連する論文や書籍を見付けるのが簡単になりますからこちらのものです。この本で知った法則をうまく活用する方法をうまく発見できることでしょう。

 

仕事に役立てるだけではなく、単なる雑学書として読んでも楽しくてオススメです。